F☆☆☆☆表記の塗料について

F☆☆☆☆表記の塗料

「F☆☆☆☆」書かれたという名を見たことがあるでしょうか。家は建てたばかりの時はどれだけ新しかったとしても、時間が経つにつれて劣化いきます。そのため、内装や外装を塗り直さなければいけないということが出てきます。そんな時に使う塗料の中には、「F☆☆☆☆」と書かれていることがあります。ここではそんな塗料について紹介します。

「F☆☆☆☆」の「F」はホルムアルデヒドのことであり、☆のマークが多ければ多いほど放散が少ない、ということになります。つまり、☆マークが少なければ少ないほど使用面積に制限があるということになります。改正建築基準法が施行されたことにより、現在のホルムアルデヒドには放散がレベル分けされることになりました。「F☆☆☆☆」は使用面積に制限なし、「F☆☆☆」は使用面積に制限あり、「F☆☆」は「F☆☆☆」以上に使用面積に制限がある、ということになります。

ホルムアルデヒドが塗料に含まれていると、その家に暮らしている人の健康が害される恐れがあると考えられています。実際に体調を崩した人が増え、健康状態が悪化したためにその家には住めなくなる、などという人もいるのです。これは社会問題として知られるようになりました。
確かにこの原因がホルムアルデヒドによるものと言い切ることができず、まだメカニズムは解明されていないところが多くあります。しかし、様々な要因を考慮した上でこのような状態を「シックハウス症候群」と呼ぶのです。今現在、このシックハウス症候群の原因として考えられている化学物質に対しため厚生労働省は室内濃度指針値を発表し、人々に注意を呼びかけています。塗料に関する化学物質には現時点でホルムアルデヒドのみが規制されている状態です。

かといって、ホルムアルデヒドが絶対的に危ないというわけではありません。塗料を塗ってからそれが固まるまで、どれくらいのホルムアルデヒドが飛び散るかという事は一概に言えず、それは塗料によっても異なります。しかし、一般的には24時間経つと大体蒸発していると考えられており、まず飛び散る事はありません。言い換えれば、市場に出回っている室内用の塗料の場合、1回固まってしまえばそれ以降はまず飛び散る事は無いのです。
また、主に使用されている塗料はホルモンアルデヒドが含まれていたとしても「F☆☆☆☆」のものばかりであり、規制されていないものばかりです。また、実際に厚生労働省も使用面積に規制がないこのレベルのものを使用することを推奨しています。しかし、仮にホルムアルデヒドが含まれていない塗料を使ったとしても、内装工事などをするとどうしても臭いがこもり、体調を崩す人もいますので、換気扇などを使ってしっかりと換気をするということが大切です。

そして2003年7月1日からはシックハウス症候群に対する対策が義務付けられるようになりました。確かに内装工事等をした後は臭いなどがこもりますが、このホルムアルデヒドが社会的に問題となり、2003年以降には打ち合わせや設計をする時点でホルムアルデヒドに関する基準はこの改正建築基準法に満たっていなければいけないということが義務付けられることとなったのです。ホルムアルデヒドに関する被害は特に2000年に入ってから拡大し、その症状としては頭痛やめまい、喉の痛み、吐き気、皮膚の刺激、湿疹や疲労感などが挙げられています。確かにどのような塗料を使ったとしても、人によってはこのような症状を起こす場合がありますが、シックハウス症候群においてはあまりにも多くの人がこのような症状を見せたため、社会的に問題になったと考えられています。
2003年にシックハウス症候群の報告が増えた背景には、実際に化学物質を含んでいる生活必需品が増えたということ、化学物質を使う製法などが普及したということ、そして住宅が気密化したという背景が掲げられています。そのため、法律で規制されることが決まったのです。

このような塗料は絶対に使いたくないということであれば、内装ではなくて壁紙などを使うという方法もあります。しかし、どうしても内装を塗装したい、徳治したい、などという場合はホルムアルデヒドに関する対策もしっかりととっておきましょう。わからないことや疑問に思う事は必ず業者に確認し、納得できる答えをもらうということが大切です。自分の希望を伝え、材料を選ぶようにしましょう。
ちなみに、シックハウス症候群というのは室内の有害な化学物質やカビ、ダニなどの原因物質がある状態、そして室内の機密性が高い状態、それに対してあまり喚起がなされていない状態の3つが重なると特に起こりやすいと言われています。普段から風通しを良くしておくことでカビやダニを予防することもできますし、出来る限り窓を開けて新鮮な空気を取り入れましょう。エアコンをつけているだけでは換気にはなりません。そして、もしも体調に違和感を感じたらすぐに医師に相談することも重要です。